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中学入学式
4月6日(土)10時より中学入学式を挙行いたしました。
入学した皆さんの前途を祝し、校長から次のようなメッセージが贈られました。
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マタイによる福音書 第7章7~8節
求めなさい。そうすれば、与えられる。探しなさい。そうすれば、見つかる。門をたたきなさい。そうすれば、開かれる。だれでも、求める者は受け、探す者は見つけ、門をたたく者には開かれる。
新入生の皆さんは、これから始まる学校生活に希望や期待を胸に抱きながらも、若干の不安を抱えておられることと思います。今日の入学の喜び、そして、抱負や決意など、初心を忘れることなく、同志社香里での歩みを一歩、一歩、着実に進めてほしいと思います。
さて、皆さんを取り巻く社会は、AIをはじめとする科学技術の目覚ましい進歩など、多くの課題をかかえています。また、さまざまな価値観や社会の仕組みが大きく変わり、予測不可能な時代に突入するといわれています。
そのような時代を生きていく皆さんには、その社会や時代に翻弄されることなく、自分の生き方をしっかりと持って生きていく人になってほしいと願っています。そのような人物になるために心得てほしいことを3つお話しします。
一つ目は、明確な目標を立て、その実現に向けて努力し続けてほしいということです。困難や苦難に対峙したときも、諦めず、目標を見失うことなく、努力を重ね続けていると、必ず道は開けます。この努力の積み重ねが自分自身を成長させてくれます。
二つ目は、主体的に読書する時間を確保してほしいということです。読書は、幅広い教養を養うだけでなく、表現力や想像力を高めてくれます。また、時空を越えた過去とのコミュニケーションの場ともなります。多くの本を読むことで、世の中をより遠くまで見渡し、人生をより厚く深く生きていけるのではないでしょうか。
三つ目は、多くの友を得、人とのつながりを大切にしてほしいということです。時代がどう変化しても、どれだけ科学技術が進展しても、世の中は、人と人の結びつきで成り立っています。思いやりの心を育み、生涯の友を得てください。
同志社を創立した新島先生は、大の読書家でもあり、当時禁じられていた西洋の書物に深い感銘を受け、近代的な諸外国の存在が脳裏から離れなくなったと言われています。特にアメリカの政治の様子を自分の目で確かめてみたいとの好奇心を胸に、国禁を犯して渡米しました。そして最終的には「教育こそ文明の源である。日本でキリスト教主義の学校を設立し、隣人を愛し他者を思いやる心を育て、自由と良心に立脚する人物を養成したい」という夢を抱いて10年振りに帰国し、1875年、同志社大学の前身である同志社英学校を設立しました。
今日から「志を同じくする同志」となった皆さん、校祖、新島先生のように、しっかりとした夢や目標を持ち、ここ同志社香里で、勉強や読書、クラブ活動に大いに励み、思いやりの心を忘れず、有意義な学校生活を送ってください。教職員一同、皆さんを全力でサポートをしていきたいと思っています。
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校門から校舎へと延びる坂道に咲く桜並木も、皆さんの入学を祝うかのように咲き誇っています。この度は、ご入学誠におめでとうございます。皆さんの今後のご活躍を教職員一同心より応援しております。
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