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[教育活動]

2学期終業式

12月22日(月)2学期終業式を執り行いました。

校長先生からは、「つながりの力」と題して、以下のようなお話がありました。

*   *   *

聖書:ガラテヤの信徒への手紙6章2節

「互いに重荷を担い合いなさい。そうすれば、キリストの律法を全うすることになる。」

皆さん、おはようございます。今日は2025年最後の登校日、2学期の終業式です。明日からの冬休みを前に、この一年を振り返りながら、皆さんにぜひ考えてほしいことをお話しします。

今年の大きな出来事の一つに、大阪・関西万博の開催がありました。開催前からSNSでは多くの情報が発信され、会期中は体験動画や感想が次々と共有されました。「空飛ぶクルマ」「未来の医療がすごい」といった投稿がタイムラインを埋め、現地に行った人も行けなかった人もSNSを通して万博を“共有”できました。

特に今回は、リアル会場に加えてバーチャルパビリオンが大きな注目を集めました。アバターで世界中の人々と展示を楽しむ未来のコミュニケーションが実現し、「会ったことがないのに一緒に体験できる」「言語が違っても楽しさが伝わる」と、新たな“つながり”が生まれました。

こうした“つながり方のアップデート”は日常にも広がっています。AIを用いた学習や画像生成、eスポーツ、バーチャルライブなど、リアルとデジタルを行き来する生活が当たり前となり、皆さんもゲームや推し活などを通して多様な“つながり”を実感していることでしょう。

一方で、誤った情報が広がったり、心ない書き込みで傷つく人が出たりするなど、デジタル社会特有の課題にも目を向ける必要があります。

今年、海外で話題になった研究があります。若者に「どんなときに幸せを感じるか」と、調査したところ、次の3つが挙げられました。

①誰かと喜びや成功を共有したとき

②誰かの悩みに寄り添い、感謝されたとき

③自分の存在が必要とされていると感じたとき

つまり、人を幸せにするのは「つながりの量」ではなく「つながりの質」です。フォロワーの数や「いいね」の数ではなく、「心が触れ合う関係」こそが人生を豊かにするということです。

そこで、今日の聖書の言葉を紹介します。「互いに重荷を担い合いなさい。」

“重荷”とは、悩みや不安、弱さ、悲しみのことです。誰にでも弱さがあり、それを一人で抱えずに分かち合える関係を築きなさいというメッセージです。そして、それは、ただ誰かを助けるということではありません。自分が弱ったとき、支えてくれる誰かがいることもまた大切です。助ける側にも、助けられる側にもなれる──それが“本物のつながり”です。

AI時代、DX時代と言われる今だからこそ、私たち人間は「心のつながり」を忘れてはいけません。

①困っている人の声に気づける人

②友達の喜びを心から喜べる人

③仲間の頑張りを応援できる人

そんな存在になれたとき、皆さんはデジタル技術を使いこなすだけでなく、これからの時代を生き抜く“人間力”を備えていると言えると思います。

明日から冬休みが始まります。楽しい予定もあると思いますが、

「自分を支えてくれている人は誰か」

「自分は誰かを支えられているだろうか」

「来年、自分はどんな“つながり”を築きたいか」

この3つを考えてる時間を取ってみてください。

2026年が、皆さんにとって互いを支え合える温かい一年となることを願っています。3学期、また元気な姿で会いましょう。

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忙しかった2学期が終わり、長期休みに入ります。皆さんの冬休みが、実り多い時間となることを祈っています。

体調管理に気を付けて、3学期にまた元気に登校してください。

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