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[教育活動]

2学期終業式

12月21日(土)2学期終業式を執り行いました。

校長先生からは、「AIと共感力」と題して、以下のようなお話がありました。

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聖書:ローマの信徒への手紙12章15節

「喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい。」

 

今年度のノーベル物理学賞を受賞した2名の研究者のうちの一人にカナダ・トロント大学のヒントン教授がいます。

トポロジーを応用して物質中の電子の動きを解明した功績に対して賞が贈られました。この功績は、より高速で省エネルギーのコンピューターの開発に役立つと期待されています。

彼は人間の能力を超えるAIの誕生については懐疑的でしたが、近年の対話型AIの誕生を受け、考えを改めました。

ゆくゆくはAIが感情を持ち、人間に共感する力を得る可能性があると感じ、このままではAIがわれわれ人間の感情をも操作しはじめるのではないか、と危惧したのです。有能なAIに信頼を置きすぎた結果、私たち人間同士のふれあいや協力が失われてしまったとすれば、どのような未来が待っているのでしょうか。

このような状況下で、私たち自身がよりよい未来を手に入れるためには、どのように今後のAI社会と向き合っていくのか、私たちがどのように生きるのか、人間にしかできないことは何なのか、などについて考え続ける必要があります。

本日取り上げた聖句では、私たちが常に隣人への「共感力」を持つことの大切さが説かれています。

私たちがAIに操られるのではなく、人間らしく生きていくためには、お互いの感情によりそい、尊重する大切さについて考えることが必要なのではないでしょうか。

これから冬休みに入ります。皆さんも、この機会に自分と向き合い、自らが大切にしたい価値観や人間らしさの本質について、どうぞ思いを巡らせてみてください。

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忙しかった2学期が終わり、長期休みに入ります。皆さんの冬休みが、実り多い時間となることを祈っています。

体調管理に気を付けて、3学期にまた元気に登校してください。

 

 

 

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